vol.26「今いる仲間で"最強のチーム"をつくる」から見える20代の若者に伝えたいフレーズ
自分を、仕事を理解してくれない同僚や部下に対して「なぜ出来ないのだろう。もっと良い人材がいれば、、、」と嘆くビジネスマンは多いことと思う。
ただ何を以って「良い人材」というかは非常に抽象的だ。
- 言うことを聞く
- 自走する
- 理解度が良い
などであろうが、求めればきりがなく、仮に切望したところで、そのチームによほどの経済的ないしはブランドメリットがなければ実現することはあり得ない。
本著のタイトルにあるように「今いる仲間」でチーム力を上げることに腐心することがチームリーダーがやることだと思う。憂いても何も物事は進まない。
ああ人材の流動性が高い時代とはいえ、リーダーは基本的には、「今いる仲間」を理解し、動かすことで「最強のチーム」をつくらなくてはなりません
逆席的に見れば本著は若手のビジネスマンがリーダーが企業のトップが何に悩み日々考えているのかを理解することができると思う。先々自分がリーダーになる時に備えて学習できるのが読書のいいどころだとつくづく感じる。
序盤で出てくる投げかけがかなりの納得。
リーダーの永遠の課題は「どうすれば人は動くのか?」
動かないのが当たり前で、面倒くさいことは避けたいのがノーマルだと認識しないとメンタルが持たない。だから、一般的にメンバーには自主性、正確性などが求められるんだと思う。
言うことを聞かないということは、別の意見があるということです。そこに耳を傾けない限り、コミュニケーションは成立しません。
本著を通して首尾一貫して語られているのは相手を認めること、お互いを深く理解すること。これは本当に重要な観念だと痛感する。
日々仕事をしていて意思疎通がうまくいかにことが自分も多々ある。そこで自分で自分に問いかける。「今、お前が相手に言おうとしていることは本当にそのままで取り返しがつかないことか?、お前の腹いせのみになっていないか?」ということだ。
別にほっておくということではない。取り返しがつかないレベルでなければ、その事象をしっかりとレコードして、一呼吸置いて「どういう背景でその人がそのような発言なり行動をしたのか」を熟考し、意見をまとめてその人にメリットのある形で話すという、一見、面倒とも言えるアプローチを踏むようにしている。
残念ながら出来ないこともまだまだあるが、相手も意気込んでそういう不平なのか態度を取っているのだから、その場で切り返さない方が良いというのが自分の経験から言える。
自発性についての論評が非常に奥深い。
人が自発的に動くには、「自分で目標を設定する」こと
自分が決めたことに対しては自分に責任があると感じる。そうなると自ら動かざるを得なくなるから、周りから見ればそれが自主性になるんだと思う。だから、チームの目標はリーダーが決めて、それを実現させるための目標を個人で作る工程がいかに大切かと感じるようになった。
やる気がない、やりたくないことは仕方がない。やる気がなくても、やりたくなくても、やる仕組みをリーダーは作り、その過程で小さな成功を得る喜びを感じるようになると、チームに活気とイノベーションが起こるんだろうと思う。
チーム内のイメージ、役割を切り裂く一文が一番印象に残った。
部下は上司の命令を聞くために存在しているのではありません。社内にいる女性がお茶を出してくれるのは当たり前のことではありません。資料をまとめたり、コピーを取ってくれる人も、意志を持った一人の人間です
人には役割があることを認識し、お互いを尊重する意識と姿勢が必要なんだと思う。そうすればお互いに関心が生まれ、本当に厳しさと楽しさが共存したチームが醸成されるのではと考えさせられた。そのくらい組織づくりとは尊く難解であり、やりがいもあるんだと思った。
まとめ
- 「今いる仲間」でチーム力を上げることに腐心することがチームリーダーである
- 相手を認めること、お互いを深く理解することがチームでは大切である
- 人が自発的に動くには、「自分で目標を設定する」ことが必要である
今いる仲間で「最強のチーム」をつくる 自ら成長する組織に変わる「チームシップ」の高め方
- 作者: 池本克之
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2014/06/19
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