良著から見えてくる20代の若者に伝えたい仕事に効く100フレーズ

日々読破している様々な書籍の中からフレーズを拾い、ぜひ20代のニューリーダーに知って欲しい「仕事に役立つエッセンス」を紹介しています。仕事に悩む若き社会人の一助になればと願います。メッセージでのご相談大歓迎です!

vol.19「コンサルタントの質問力」から見える20代の若者に伝えたいフレーズ

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コンサルタントというと夏でもスーツを身にまとい、理路整然と物事を語り、専門的な用語を使いながら上目線で相手をたしなめる。そして最終的なアウトプットはハローページのように分厚い、実効性の低いレポート。というのは言い過ぎかもしれないけど、どちらかというといい印象を持たない人の方が多いかもしれない。

 

本著はそんなコンサルタントのあるべき姿を論じているものの、物事を論理的に考え、一人のビジネスマンとして、どうやって顧客とコミュニケーションをとるべきかが記されている。世に出たのでの若いビジネスマンにとって、参考となるビジネススタンスが学べる名著と言っていい。

 

上司に対しても、お客様に対しても、その人の実力を相手に示すものとして挙げられるのが「質問力」だ。「コイツ、何にもわかっていないな」とお客様に思われたら、確かに良い仕事、相手をリードする仕事はしにくいかもしれない。

 

本著によれば質問力を磨くということは、整理し、体系化し、本質を探究し、解を見つけること、と書いてある。なるほどわかりやすい。でもこれは何もコンサルタントに限ったことではなく、優れたビジネスマンなら持っているであろう能力とも言える。

 

同様にできる人に共通にあるなと思う能力は「本質力」だと思う。専門分野でなくても、バックグラウンド、概要をざっと話すと「つまり、こういうことだよね」と即座に返す人がいる。こういう方達は少量のインプットを持つだけで、過去の他の事例と比較して、本質を掴んでしまう。分野を問わずにだ。できるビジネスマンには必須の能力だと日々痛感するが、これを磨くにはトレーニング以外にないと思う。

 

抜粋。

本質力とは、場を「見える化」し、「論理的に整理」し、内容の「絞り込み」をし、最終的に「ワンメッセージ」に凝縮できる力をいう

 

冒頭でも述べたようにコンサルタントというと気難しい印象に映るが、製造メーカーであれば製造メーカーの専門家であり、人材派遣会社であれば人材派遣の専門家である。相手からするとその分野のコンサルタントと言えるわけで、職種を問わずコンサルタント的な発想は誰しもが持つべきものだと本著を通じて感じる。

 

社外でプロジェクトを推進する際のメンタルが表現された一文が胸に突き刺さる。仕事とはこうじゃないといけない。

「俺がやらねば誰がやる!」という思いで、目標に対して命がけでコミットメントする意志を持つ。「こいつは絶対に逃げない」という姿勢が見えたとき、周囲からの信頼も得ることができる

 

最後に上司、トップに意思決定を仰ぐ際に紹介されているP&Gの論理展開プレゼンモデルが端的で素晴らしい。若い人には是非実践してもらいたい。

 

「現状の最重要課題は○○です。今期の我々の目標は△△です。課題を踏まえて、目標を達成するための実現策は三つ考えられます。一つめは○○、二つめは△△、三つめは××です。三つの実現策のメリット、デメリットを検証すると、◎◎のようになります。よって、二つめの△△を提案します。意思決定をお願いします」

ロジカルプレゼンテーションの見本と言っていい。ワンメッセージを体現している内容と言える。

 

日々、トレンドを掴みながら、お客様の一歩先を行く情報と感覚を研ぎ澄ます。その上で欠かせないのは日々大量の良質なインプットとアウトプットを繰り返し、本質を見極め、高いレベルでの仮説検証を繰り返すことだと思う。20代からこの会議の本質は何か、一言で言うと課題は何かなど、仕事をする過程でトレーニングすることはいくらでも可能だ。凡人である我々が前に出るには日々の訓練しかない。

でも、ジョブズが言うように、そういう経験・知識といったバラバラのように見える「点」が後々、つながる(connect)時が来る。まさしくそれを信じて日々精進するしかないんだと思う。

 

まとめ

  • 質問力を磨くということは、整理し、体系化し、本質を探究し、解を見つけること
  • どんな仕事をしていても専門家である意識、自覚を持て
  • 日々、本質をつかむ意識を持って取り組めば、仕事上での糧になり、人生の財産になる
コンサルタントの「質問力」 (PHPビジネス新書)

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