良著から見えてくる20代の若者に伝えたい仕事に効く100フレーズ

日々読破している様々な書籍の中からフレーズを拾い、ぜひ20代のニューリーダーに知って欲しい「仕事に役立つエッセンス」を紹介しています。仕事に悩む若き社会人の一助になればと願います。メッセージでのご相談大歓迎です!

vol.16「ホセ・ムヒカの言葉」から見える20代の若者に伝えたいフレーズ

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ウルグアイの元大統領であるホセ・ムヒカ氏の言葉を取り上げたわずか100ページの書籍だ。先日、日本にも来日したことで話題となり、関連書籍も数多く出ている。

「豊かさとは何か?」「人生とは何か?」といった永遠の人類にとってのテーマについて、消費社会がもたらした弊害を強く訴える中で持論を展開している。

彼が世の中にその名を知らしめたのは2012年のリオ会議での場。各国の代表者を前に人類のいまある状況を憂い、人生とは何かを語りかけた姿が一気に世界を駆け巡った。

発展は幸福を阻害するものであってはいけないのです。発展は人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません。

YouTubeにも多くの動画が出ているので是非ご覧になるといい。

https://www.youtube.com/watch?v=M2gZ8pR2POQ

https://www.youtube.com/watch?v=jwbaoi6a4BU

何を持って我々日本人は、人類は幸せだと思うのか? 高級車に乗り、豪邸に住み、海外旅行に行く。それは人類が産み出した消費社会の産物であり、未来の地球に対して本当にあるべき姿なのかを考える必要がある。

多くを消費、購入するために、そして、ローンを払うために、必要な時間を割き、身を削り働き続ける。自分も「仕事とは何か」「幸せとは何か」を20代の頃よりは考えるようになり、本著の言葉は胸に突き刺さる。

若い人たちは車に乗らない、草食系、大手会社を飛び出しNPO法人でやりがいを求める、それを老練な先輩たちは「俺らの若い頃は・・・」と揶揄するような発言をするが、果たしてそうだろうか? 全ては否定しない。今も昔も持つべき共通の価値や基準はあると思う。

でも若いからダメというのは根拠のない論調であり、逆に20代の若いビジネスパーソンが感じる課題にこそ目を向けるべきだと思う。日本は一つの会社に長く勤めることが価値だと思っているが、それはあくまで一つの指標であり、全てであっては決してならないと思う。

会社を経営する立場になり、幸せの捉え方が自分も変わってきた。決められた時間に会社に行き、決められた仕事を行い、決められた時間に帰る。もちろん、人によって考え方は異なるが、自分にとってこの時間を自分でコントロールできることは=幸せと感じる。ムヒカ氏もこう語っている。

物であふれることが自由なのではなく、時間であふれることこそ自由なのです。

人間のもっとも大事なものが"生きる時間"だとしたら、この消費主義社会は、そのもっとも大事なものを奪っているのですよ

ただ、日本の若い方を見ても、消費することに幸せを感じる人たちが減っているように思う。モノは全て身の回りに揃っており物欲が薄い。だからこそ、熊本の震災などで若い人たちがボランティアに勤しむ。大量消費に疲れた親たちを見て、今の若い人たちは40代、50代の人たちよりずっと人間らしいと思う。

「仕事」とは家族の幸せのために自らを犠牲にする"つまらないもの"であっては決してならない。好きなこと、面白いことを仕事にするためにも、若い方には日々研鑽を積んでもらいたい。惰眠をむさぼるな!日々、好奇心を持って、自らを高めてほしい。そういう積み重ねが、10年後の自分をより輝かしいものにすると断言できる。近視眼的に物事を判断せず、すべて自分の将来のためだと思って取り組んでほしい。

そのために必要なのは利他主義。GIVE&TAKEではなく、CONTRIBUTION&TAKEの精神だと思う。ムヒカ氏もこう語る。

人生はもらうだけではダメなのです。まずは自分の何かをあげること。どんなにボロクソな状態でも、必ず自分より悲惨な状態の人に何かを挙げられます。

一人での幸せは限られていると思う。家族だけでなく同僚、友だちの喜びがあってこそ、幸せはより倍増する。そのためには自分の価値を高めて見返りを求めずに貢献すること。モノにこだわらず自らの在り方にこだわる、そんな若い世代に是非読んでほしい書籍だ。

 

まとめ

  • 「豊かさとは何か?」「人生とは何か?」について考えよ
  • 人にとって幸せ、自由であることの尺度は「自由な時間を持つこと」ではないか
  • 利他主義。まずは自分の持っているもので他社、他者に貢献しよう

 

世界でもっとも貧しい大統領 ホセ・ムヒカの言葉

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