良著から見えてくる20代の若者に伝えたい仕事に効く100フレーズ

日々読破している様々な書籍の中からフレーズを拾い、ぜひ20代のニューリーダーに知って欲しい「仕事に役立つエッセンス」を紹介しています。仕事に悩む若き社会人の一助になればと願います。メッセージでのご相談大歓迎です!

vol.12「クロネコヤマト 人の育て方」から見える20代の若者に伝えたいフレーズ

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年間12兆円とも言える日本の通販を下支えしているのは、紛れもなくヤマト運輸をはじめとした配送会社の進化だと思う。アマゾンは昨年末からプライムナウというサービスをはじめ、注文から1時間以内で商品を届けているが、その信じれられない曲芸はヤマト運輸のシステムと6万人のスタッフが可能にしている。

 
本著は加速度的に変化するヤマト運輸の内情を外部のコンサルタントが綴ったものである。どうやってあれほど緻密な組織が形成され、笑顔に溢れるスタッフを生み出せるのかという企業が考える必要のある「教育」を考えるきっかけを与えてくれる。
 
冒頭にもあるように「自分の頭で考えて主体的に行動できる人」を育てることは本当に難しい。日本の教育は基本的に○か×を追求してきた。短期間に知識を詰め込み、試験で"正解"を導くことが正しい唯一の行為と言える。
 
だから、受験の弊害なのか、ほとんどの若いビジネスマンが自ら考えて○×ではなく、何が最適なのかを考えることができない。そんな環境を打破する要素がヤマト運輸の教育にはある、だからこそこれまでの企業になったんだと思わされる。
 
よく枠ではなく軸で考えることが大切だというが、ヤマト運輸はこの軸を徹底している。
 
抜粋
現場が迷ったり優先順位を変えたりすることがないよう、事あるごとに、いちばん大事なのは「世のためになるか、お客さまは喜ぶか」という判断軸だと、社長自らリーダーたちに向けて伝えているのです
 
そして日々の小さな出来事も即座に共有する文化と仕組みがあるからこそ、情報の行き違いがなく、セールスドライバーがイキイキと働ける。優先順位がブレる手前で聞こえてくる小さな声に耳を傾けるからこそ、大きなトラブルを未然に防げるんだと思う。
 
クレームに対する考え方に共感する。
 
抜粋
サービスの現場にとってクレームは自分たちの問題であり、お客さまの立場になって物事を見直す機会でもあります。
 
サービス業のみならず、お客さま対応のこの考え方は非常に重要だ。もっと突っ込んで言えば、クレームなど本来世の中にはないと思う。期待した対応以下だからこそ、裏切られた思いがクレームになるのであって、最初からクレームをつけたい客なんていない。だからこそ、常にユーザの立場に立って嫌なことはしない、喜ぶことをするというスタンスを提供側が持ち合わせれば、サービスレベルは自然と進化するんだと思う。
 
最終章のテーマが胸に突き刺さる。「会社が好きと言えること」。経営者であれば、誰もが目指すべきことだと感じた。これから就職する若者も、転職を考える方も、今自分が属している会社、組織、上司、仕事が好きと人に言えるか、周りの同僚は堂々と会社を好きと言っているか?、ある意味、その会社の力を知る最もわかりやすい要素かも知れない。
 
楽しいだけでは好きにならない。喜びも苦しみも共有出来る組織だからこそ「好き」と皆が言う組織になると思うし、そういう会社をもっと目指そうと勇気をもらえた著書だと言える。
 
まとめ
  • 自分の頭で考え主体的に行動できるビジネスマンを目指せ
  • クレームを自らの行動を見直すきっかけとせよ
  • 喜び、苦しみを分かち合えるメンバーと競い、好きと言える組織を目指せ 
クロネコヤマト 人の育て方

クロネコヤマト 人の育て方