良著から見えてくる20代の若者に伝えたい仕事に効く100フレーズ

日々読破している様々な書籍の中からフレーズを拾い、ぜひ20代のニューリーダーに知って欲しい「仕事に役立つエッセンス」を紹介しています。仕事に悩む若き社会人の一助になればと願います。メッセージでのご相談大歓迎です!

vol.9「経営者になるためのノート」から見える20代の若者に伝えたいフレーズ

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ユニクロの社長である柳井正氏が会社内で活用しているというノート。一子相伝の極秘内容を認めたという体で、少し前に発売された話題になった。余白が驚くほど広く、自分で必要に応じて書き込めというメッセージが込められている。

考え方、スタンスなど、好き嫌いという概念を抜きにして、特に若い世代のビジネスマンは是非とも目を通しておいて良い名著だ。ユニクロが世界で戦うグローバル企業になった所以が垣間見える。

冒頭の言葉は日々、会社を経営している中で特に感じることだ。

抜粋。

ビジネスする人にとっての勉強というのは、勉強したことを実践して初めて意味があります。単に知識量を増やすだけの「お勉強」には意味がありません。

自分の血となり肉となるようにするには、本と対話するようにして読むことが必要です。

書いてあることに対して「自分だったらどう考えるか」「自分の組織だったら、どのようなことがあてはまるか」といったように、自分に問いかけ、自分の考えを書き記すようにして読むのです。

読書が趣味だという方によく出会うが、総じて読書と仕事が別物になっている人が多い。あくまでビジネスに対する読書とは知識を深めると同時に、実践につなげるための活力とすることだと思う。なのに、読み終える・知識を得ることが目的となってしまうと、実践的でなければ時間の浪費に等しいことになる。読書とは読むだけでもダメであり、どのように読むのかが重要だと柳生氏も提言している。

第二項になんとも具体的な内容が書かれている。「経営者に必要な四つの力」

  1. 変革する力
  2. 設ける力
  3. チームを作る力
  4. 理想を追求する力

なるほど、確かにどれも身震いするほど重要に違いない。

柳生氏は本項で経営とは実行であると明言している。よく社内で「DOしよう」というのが口癖になってきた。ないことを憂い、やらない理由を並べる。それではイノベーションは決して起こらないし、企業も個人も衰退の道しか残されていない。

失敗をすることを恐れ、失敗したことをバカにする輩がいるが、そんなの言わせておけばいい。失敗とは勇気をもって実行した物のみ得られる勲章である。小さな失敗を積み重ねることで、失敗の経験がない物に比べて、成功の確率が上がるのは理論的にも説明がつく。

抜粋。

失敗するのだったら、早く失敗して、小さく失敗して、たくさん学習することで、将来大きい致命的な失敗をしないように育ててあげた方が、メンバーのためになります。

だからこそ、上に立つ人間は若手が挑戦できる土壌を築き、それが尊ばれるチームを形成すべきである。成功したら当事者の手柄、失敗したら上司が責任を持てばいい。最初から失敗を目指す人なんていない。

少し話が脇道に逸れたが、本ノートはこの4つの力をそれぞれの章に分けて、柳井氏のユニクロのDNAが記されている。駄文は一切ない、全てが迫力に満ちて、奮い立たされる内容だと思う。

共通していることは、すべて顧客視点でそれも厳しい視点で物事を考えることだと書いてある。業界の常識がイコール消費者にとっての常識とは限らない。分かりやすい一文を抜粋。

業界は過去、顧客は未来、ライバルではなく顧客に集中する

上司の顔色を伺ってはならない。最終的に良し悪しを判断するのは消費者でありお客様だ。この考えは業界を問わず普遍的なものだと断言できる。

常に自分が消費者だったら、お客様だったらどう考えるかというスタンスが重要だ。上司がどう考えるかなんて考える必要はない。そんなの無駄以外の何物でもない。それを理解してくれる上司にめぐり合えれば、格段に仕事のレベルが上がるだろう。

できないと考えてやらないのは素人であり、できないことをできるようにするのがプロである。プロだからこそ、お金をお客様から頂ける権利を有している。何より重要なのは誰しもが社会に出ればその時点でプロなんだと強く自覚することだと思う。

 

まとめ

  • 読書とは内容を実行できる形にしてこそ意味がある
  • 「実行する力」がイノベーションの源泉となる
  • "厳しい顧客視点"で己のビジネス、己の商品の良し悪しを見つめよ
経営者になるためのノート ([テキスト])

経営者になるためのノート ([テキスト])